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転職で「前職の給与」はどこまで答える?面接・交渉・入社後で分けて整理

2026年4月24日

この記事では、前職の給与を聞かれたときにどこまで答えるかを整理しながら、希望年収との分け方、低い前職給与が気になるときの見方、入社後に源泉徴収票や年末調整で必要になる場面まで順番にまとめます。

全部を一度に覚える必要はありません。まずは「面接で答える話」と「入社後に必要になる話」を分けて見るだけでも、迷いはかなり減ります。そのうえで、求人票の給与欄をどう比べるかまでつなげると、次に見るべき求人も絞りやすくなります。

ここまでの見分け方を、求人票に当てはめる段階です。

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前職の給与は転職でどこまで答える?まず整理したい3つの場面

前職の給与を聞かれたときに迷いやすいのは、同じ「前職の給与」でも、聞かれる場面ごとに意味が違うからです。 面接では条件調整の参考として聞かれることがあり、入社後は年末調整などの手続きで必要になることがあります。国税庁は、年の中途で就職し年末まで勤務している人について、前職分の給与額や源泉徴収税額などを源泉徴収票などで確認して年末調整を行うと案内しています。

前職の給与をひとまとめで考えると、「面接で全部細かく話すべきか」「入社後に必要になるなら隠しても意味がないのか」が混ざりやすくなります。迷いを減らすには、面接、条件交渉、入社後手続きの3つに分けて考えるのが基本です。

たとえば、面接では月給・年収の大枠を聞かれることがあっても、入社後には源泉徴収票などで前年分の給与情報が必要になる場面があります。聞かれる理由が違えば、答え方の考え方も変わります。

Q. 面接で前職の給与を聞かれたら、正確に答えたほうがいい?

A. まずは、事実をベースに整理して答えるほうが安全です。
ただし、細かい内訳までその場で言い切るより、「額面の年収」「月給」「賞与の有無」「残業代込みかどうか」を分けて伝えると、誤解が起きにくくなります。

その理由は、前職の給与という言葉だけでは、人によって指している金額がずれやすいからです。手取りを思い浮かべる人もいれば、額面年収を指す人もいます。残業代や賞与を含めるかどうかでも数字は変わるため、先に定義をそろえるほうが話が進めやすくなります。

たとえば「前職の年収はおおよそ350万円でした。月給は25万円前後で、賞与あり、残業代は月によって変動していました」のように分けて伝えると、数字の前提がそろいやすくなります。

面接で聞かれる理由は「評価」だけではない

前職の給与を聞かれると、「安く見積もられるためでは」と感じやすいものです。ただ、実際には確認したいことが1つとは限りません。企業側は、希望年収との開き、担当予定業務とのバランス、入社後の条件調整の目安などを見ている場合があります。

ここで大事なのは、「前職給与を聞かれた=その金額で次も決まる」とは限らないことです。前職の金額はあくまで材料の1つで、仕事内容、求められる経験、選考評価、会社の給与レンジなど、ほかの要素と合わせて見られることが多いからです。

一方で、厚生労働省は、公正な採用選考では応募者の適性・能力を基準に行うこと、適性や能力に関係のない事項を把握しないことが重要だと示しています。記事としては、「企業が聞く実務上の理由」と「本来は適性・能力中心で見られるべき」という確認観点を分けておくと、読み手の混乱が減りやすくなります。

まず確認したい3つのこと

前職の給与について答える前に、最初にそろえておきたい確認順は3つです。

この3つが曖昧なまま話すと、あとで「話していた金額が違った」となりやすくなります。特に、前職で残業が多かった場合は、基本給よりも総支給額の印象が強く残っていることがあります。

前職の給与を整理するときの違い

見る項目

確認したいこと

金額の種類

手取りではなく額面で見ているか

含める範囲

賞与・残業代・手当を含めるか

伝える単位

年収なのか月給なのか

この比較で決まるのは、面接での答え方の土台です。数字そのものより、どの前提で話しているかがそろっているほうが、希望条件の話にもつなげやすくなります。

よくあるつまずき:手取りと額面を混同してしまう

前職の給与の話で止まりやすい原因の1つが、手取りと額面を混同したまま受け答えしてしまうことです。生活実感に近いのは手取りなので、面接でもとっさに手取りベースで話してしまうことがあります。

このときの直し方は、給与明細や源泉徴収票を見て、「月額の総支給」「年収の目安」「賞与の有無」を分けてメモしておくことです。暗記しようとすると混ざりやすいので、先に整理しておくほうが安心です。

確認の見方としては、まず額面の月給、次に賞与の有無、最後に残業代が毎月固定か変動かを見ます。ここまで整理できると、面接でも「おおよその前提」を落ち着いて伝えやすくなります。

前職の給与で迷うときほど、条件が増える前に“見る順番”をそろえると比較しやすくなります。

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前職の給与が低いと不利?転職後の年収が決まる見方

前職の給与が低いと、「次の会社でもその金額を基準に見られそう」と不安になりやすいものです。ただ、転職後の年収は前職給与だけで決まるとは限らず、求人ごとの給与レンジ、任せる業務、希望年収の根拠をどう示すかで見られ方が変わります。

前職の給与が低かった場合でも、「前職が低かったから今回はこの水準」とそのまま考えるより、次の仕事で求められる役割と求人票の条件を見比べるほうが現実的です。反対に、前職給与が高かった場合も、同じ職種・同じ責任範囲とは限らないため、前職の数字だけで希望額を置くとずれが出ることがあります。

たとえば、前職では残業代込みで年収が見えていたのに、次の求人は残業が少なく基本給中心ということもあります。この場合は、見かけの年収差だけで判断すると比較を誤りやすく、給与の内訳と働き方を一緒に見る必要があります。

前職給与と希望年収の違い

前職給与は「これまでの待遇としての数字」、希望年収は「次の仕事でどの条件なら納得しやすいか」を示す数字です。同じ金額になることもありますが、必ず一致させる必要があるわけではありません。

ここで大切なのは、前職給与をそのまま繰り返すのではなく、「なぜその希望額なのか」を別に持っておくことです。たとえば、担当できる業務の範囲、必要なスキル、マネジメントの有無、求人票に書かれた給与幅などです。

前職給与と希望年収の比較

項目

見るポイント

前職給与

これまでの待遇と実績の整理に使う

希望年収

次の仕事での役割と条件のすり合わせに使う

求人票の給与欄

企業側が想定するレンジの確認に使う

この比較で決まるのは、「どの数字を交渉の起点にするか」です。前職給与だけを見るより、求人票のレンジを間に置いたほうが、希望条件の伝え方が安定しやすくなります。

Q. 前職の給与が低いと、次の年収も上がりにくい?

A. 前職の給与は参考にされることがありますが、それだけで次の年収が決まるとは限りません。
求人票の給与幅、担当業務、評価される経験を合わせて見たほうが、希望条件は伝えやすくなります。

不安になりやすい理由は、面接で前職給与の質問が先に来ると、その数字だけで判断されるように感じるからです。だからこそ、「前職はこの水準だったが、今回はこの業務範囲なのでこの条件を希望している」と分けて話すほうが整理しやすくなります。

たとえば、前職では補助業務が中心で年収が抑えめだったとしても、次の求人で主担当としての役割が明確なら、前職給与だけで固定して考える必要はありません。反対に、職種や働き方を大きく変える場合は、前職より下がる可能性も含めて、何を優先するかを先に整理したほうが納得しやすくなります。

前職給与が低い場合/高い場合の伝え方の違い

前職給与が低い場合は、「低かった理由」と「今回は何を基準に考えるか」を分けると伝えやすくなります。たとえば、業界水準、会社規模、残業代の比重、担当範囲の狭さなど、背景を短く添える形です。

一方で、前職給与が高い場合は、その水準の理由を説明できるかが大切になります。役職手当が大きかったのか、インセンティブ比率が高かったのか、勤務条件に制約が少なかったのかで、次の求人との比較のしかたが変わります。

どちらの場合も共通するのは、「前職はいくらだったか」だけで終わらせず、「今回はどの条件を重視しているか」まで話をつなげることです。そのほうが、数字の印象だけで終わりにくくなります。

前職の給与と求人票の見比べ方

求人票を見るときは、前職給与と単純に比べるより、次の順番で見ると迷いが減ります。

この順番にすると、「前職より高いか低いか」だけでなく、「なぜ差があるのか」が見えやすくなります。特に、給与幅が広い求人は、経験年数や担当範囲で着地点が変わることがあるため、上限だけを見ないほうが比較しやすいです。

ここまでの見分け方を、実際の求人票に当てはめる段階です。

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よくあるつまずき:低い給与をそのまま基準にされそうで怖い

この不安が強いと、前職給与を言いたくなくなったり、逆に高めに言いたくなったりしやすくなります。ただ、ここで止まりにくくするには、「前職給与の説明」と「希望条件の説明」を別に準備するのが有効です。

直し方はシンプルで、メモを2行に分けます。1行目に前職の額面年収と内訳の要点、2行目に今回の希望条件とその理由を書きます。たとえば「前職は年収320万円、残業代の比重が大きかった」「今回は基本給と業務範囲を重視し、求人票のレンジ内で検討したい」のように分ける形です。

確認の見方としては、希望額を決める前に、応募先求人の給与幅と仕事内容が一致しているかを見ます。ここがずれていると、前職給与の問題というより、求人選びの段階で比較軸が合っていない可能性があります。

前職の給与を聞かれたときの答え方

前職の給与を聞かれたときは、金額を盛るより、「事実を整理して、希望条件は別で伝える」ほうが話がぶれにくくなります。 さらに、厚生労働省は採用選考について、応募者の適性・能力を基準に行い、適性や能力に関係のない事項を把握しないことが重要だと示しています。応募者側としては、事実を簡潔に伝えつつ、今回の仕事内容や希望条件に話を戻すほうが実務的です。

迷いやすいのは、「正直に答えると不利になるのでは」と感じるからです。ただ、前職給与の質問は、企業側が自社の給与水準とのずれや、希望条件との開きを確認する意図で行うことがあります。そのため、前職給与と希望条件を分けて話すほうが納得感を持たれやすくなります。

たとえば、「前職の年収はおよそ〇〇万円でした。今回は仕事内容と責任範囲を踏まえ、求人票のレンジ内で検討したいです」と伝える形なら、事実と希望を混ぜずに話せます。数字そのものより、何を前提にした数字かが伝わることが大切です。

Q. 前職の給与は盛っても大丈夫?

A. 盛らないほうが安全です。
前職給与は、入社後の書類確認や話の整合性の面で食い違いが出やすいため、事実ベースで伝えるほうが後から説明しやすくなります。国税庁は、中途就職者の年末調整では前職分の給与額や源泉徴収税額などを源泉徴収票で確認すると案内しており、確認できないときは年末調整ができず、本人が確定申告で精算する扱いになると示しています。

前職給与を高めに言いたくなるのは、「低い金額だと次も低く見られそう」と感じるからです。ただ、面接の場面と年末調整の場面は別でも、数字を大きく変えてしまうと、あとで説明しづらくなります。

事実を伝えつつ、希望条件を添える答え方

答え方の基本は、1つの文で全部を説明しようとしないことです。次の順番にすると、話がまとまりやすくなります。

たとえば、次のように分けると伝えやすくなります。

「前職の年収はおよそ340万円でした。月給に加えて残業代が変動していました。今回は業務内容と勤務地の条件を踏まえて、求人票の想定レンジの中で相談できればと考えています。」

この形なら、前職の数字だけで話を終わらせず、今回の条件に自然につなげられます。

残業代・賞与・手当はどこまで含める?

ここが曖昧だと、同じ人でも答えるたびに数字が変わりやすくなります。だから、面接前に「何を含めた数字か」を自分で決めておくことが大切です。

おすすめなのは、まず額面ベースの年収か月給を出し、そのあとで「賞与あり・なし」「残業代は含む・含まない」「手当は固定か変動か」を補足する形です。

前職給与の伝え方の違い

伝え方

伝わりやすさ

「手取りで25万円くらいでした」

生活感は伝わるが、比較の基準がずれやすい

「額面月給は約〇万円、賞与あり、残業代は変動でした」

条件の前提がそろいやすい

「前職年収は約〇万円で、今回はこの条件を重視しています」

前職と希望条件を分けて伝えやすい

この比較で決まるのは、面接官との認識のずれを減らせるかどうかです。数字を1つだけ言うより、内訳の前提を短く添えたほうが、希望条件の話にもつなげやすくなります。

面接で使いやすい短い回答例

前職給与が低めで不安な場合は、低さそのものを隠すより、今回の判断軸を添える形が向いています。

「前職の年収はおよそ300万円でした。残業代の比重が大きかったため、今回は基本給と仕事内容のバランスを重視して考えています。」

前職給与が高めだった場合は、その理由を簡潔に添えると比較しやすくなります。

「前職の年収はおよそ450万円でした。役職手当と残業代を含む水準でしたので、今回は業務範囲と働き方も踏まえて検討したいと考えています。」

希望額も聞かれたときは、前職給与とは分けて言います。

「前職の年収は約〇〇万円でした。今回は担当業務と勤務地条件を踏まえ、求人票のレンジ内で相談できればと考えています。」

よくあるつまずき:その場で数字が曖昧になる

止まりやすい原因は、面接で突然聞かれて、手取りと額面、年収と月給、残業代込みかどうかが頭の中で混ざることです。これがあると、正直に答えるつもりでも数字が揺れやすくなります。

直し方は、面接前に1枚だけメモを作ることです。書く内容は「額面月給」「年収の目安」「賞与の有無」「残業代の扱い」の4つで十分です。源泉徴収票や給与明細を見て整理しておくと、答え方が安定しやすくなります。

確認の見方としては、まず前職の数字をそろえ、そのあとで応募先求人の給与幅を見る順番が向いています。前職給与だけで不安が大きいときほど、実際の求人票と見比べると、何を基準に希望条件を組み立てるかが整理しやすくなります。

ここまでの答え方を、実際の求人票に当てはめる段階です。

▶前職給与の伝え方を求人条件と見比べるなら【求人ちゃんねる】給与幅や詳細条件を確認しやすい(求人を見て比較する)

源泉徴収票・年末調整・確定申告で前職の給与が関わる場面

入社後に前職の給与が必要になるのは、面接で評価するためではなく、年末調整などの手続きでその年の給与を合算して確認する場面があるからです。 国税庁は、年の中途で就職し年末まで勤務している人について、就職前にほかの会社から受けた給与があるかを確認し、前職分の給与額や源泉徴収税額、社会保険料の額などを源泉徴収票で確認すると案内しています。確認できない場合は、その勤務先で年末調整はできず、本人が確定申告で精算する扱いです。

ここで混ざりやすいのは、「面接で前職給与を聞かれる話」と「入社後に税務手続きで前職給与が必要になる話」が別だという点です。面接では条件確認の文脈でも、入社後は税額計算や書類処理のために必要になることがあります。前職の給与をどこまで話すかに迷っている人ほど、この2つを分けておくと整理しやすくなります。

たとえば、10月に転職して新しい会社に入った場合、その年の1月から前職退職日までに受け取った給与があれば、年末調整ではその分も含めて確認する流れになります。だからこそ、「面接で細かく答えるか」と「入社後に源泉徴収票が必要か」は、同じ“前職の給与”でも役割が違います。

Q. 入社後に前職の給与はどこで必要になる?

A. 主に年末調整で必要になることがあります。
その年の途中で就職した場合、前職分の給与や源泉徴収税額などを、前職の源泉徴収票などで確認して年末調整を行う案内が国税庁から示されています。

理由は、その年の所得税の精算を年末にまとめて行うためです。年の途中で会社が変わっていても、同じ年に受け取った給与は通算して確認する必要がある場面があります。前職分が抜けると、勤務先での年末調整ができないことがあります。

年末調整で必要になるケース

年の中途で就職し、その年の年末まで新しい勤務先で働いている場合は、年末調整の対象になることがあります。国税庁は、就職前にほかの会社などから給与の支払いを受けていたかを確認し、前職分を含めて年末調整を行う必要があると案内しています。

このとき確認されるのは、前職の給与額だけではありません。前職の給与から徴収された所得税や社会保険料の額も確認対象です。だから、単に「前職の年収だけ覚えている」状態より、源泉徴収票を手元で確認できる状態のほうが実務では進めやすくなります。

源泉徴収票がないときの見方

源泉徴収票がすぐ手元にないと、不安になりやすいところです。国税庁は、給与所得の源泉徴収票の交付義務や、一定の要件下での電子交付について案内しています。また、中途就職者の年末調整では、前職分の確認ができないときは年末調整を行うことができず、本人が確定申告で精算することになると示しています。

そのため、まず見る場所は「前職から源泉徴収票が交付されているか」です。届いていないなら、前職の会社に発行状況を確認し、年末調整の期限に間に合うかを見ます。間に合わない場合は、年末調整ができなかった理由を整理したうえで、確定申告が必要になる可能性を考えておくと動きやすくなります。

前職給与が必要になる場面の違い

場面

何を確認するか

面接

前職の給与水準や希望条件との開き

入社後の年末調整

前職分の給与額、源泉徴収税額、社会保険料など

確定申告が必要な場合

年末調整で精算できなかった所得税の確認

この比較で決まるのは、「今気にすべきこと」が面接対策なのか、入社後書類の準備なのかです。話す場面と提出する場面を分けるだけで、必要な準備が見えやすくなります。

よくあるつまずき:提出時期が遅れて不安になる

止まりやすい原因は、「源泉徴収票がまだ来ていない」「前職退職後の手続きが遅れている」といった書類待ちです。数字を覚えていても、年末調整では書類確認が必要になるため、手元にないと不安が大きくなりやすいです。

直し方は、まず前職の会社から源泉徴収票が届いているかを確認し、届いていない場合は発行予定を確認することです。そのうえで、新しい勤務先の年末調整の提出期限を確認し、間に合わない可能性があるなら、確定申告になるかどうかを案内に沿って見ます。

確認の見方としては、「その年の前職給与があるか」「源泉徴収票があるか」「年末まで勤務しているか」の順で見ると整理しやすいです。なお、採用選考そのものでは、厚生労働省は職務遂行に必要な適性・能力を評価する観点から、適性と能力に関係のない事項を尋ねないよう留意することを求めています。記事としては、面接での質問と入社後の税務手続きを混同しない見方が大切です。

ここまでの整理を、実際の求人選びと応募準備に当てはめる段階です。

▶前職給与の不安を整理しながら進めるなら【求人ちゃんねる】求人票の確認順がそろいやすい(詳細を見る)

求人ちゃんねるで求人探しを進める手順

前職の給与が気になるときほど、最初に「何を比べるか」を3つに分けてから求人を見ると、迷いが増えにくくなります。 前職給与だけで判断すると、仕事内容や残業の前提、賞与の有無が抜けやすくなります。

転職活動では、条件を増やしすぎると「どの求人も決め手がない」状態になりやすいです。そこで役立つのが、「譲れない条件」「できれば欲しい条件」「今回は捨てる条件」に分ける見方です。前職給与はそのまま答えを出す材料ではなく、次に見る求人で何を重視するかを決める材料として使うほうが、応募判断の優先順位をつけやすくなります。

たとえば、前職では残業代込みで年収が見えていたなら、次の求人では基本給と固定残業代の有無を先に見ます。前職給与だけで比較するより、給与の組み立てと働き方を一緒に見るほうが、入社後のギャップを減らしやすくなります。

Q. 求人を見るとき、前職の給与はどう使えばいい?

A. 前職の給与は「次の求人で何を確認するか」を決める基準として使うと整理しやすくなります。
前職と同じ金額を目指すかどうかより、給与の内訳、仕事内容、勤務条件のどこを優先するかを先に決めるほうが、求人票を読みやすくなります。

迷いやすい理由は、前職給与を「高いか低いか」だけで見てしまうからです。ただ、求人票では、月給、想定年収、賞与、固定残業代、勤務地、シフト、必須条件が別々に書かれています。ここを同じ順番で見ていくと、前職との違いが見えやすくなります。

たとえば、前職より年収表示が高くても、固定残業代込みで休日条件が違えば、実際の働き方はかなり変わることがあります。だから、前職給与は「比較の入口」であって、判断のすべてではありません。

条件を3つに分ける

求人を見る前に、条件を次の3つに分けます。

この分け方をしておくと、「給与は上げたいが、勤務地は変えたくない」「年収は少し下がっても残業を減らしたい」といった整理がしやすくなります。前職給与が気になるときほど、条件を1つにまとめず、分解して考えるほうが動きやすいです。

たとえば、「譲れない条件=基本給の下限、勤務地、雇用形態」「できれば欲しい条件=賞与あり、残業少なめ」「今回は捨てる条件=職種名へのこだわり」のように置くと、求人を広く見ながら比較しやすくなります。

求人票のチェック順

求人票は、次の順で見ると前職給与との比較がしやすくなります。

  1. 仕事内容
  2. 必須条件
  3. 時間・勤務地
  4. 待遇
  5. 選考情報

この順番にする理由は、仕事内容と必須条件が合っていないまま給与だけ見ても、比較がぶれやすいからです。

求人票で見たい項目の違い

見る順番

確認すること

仕事内容・必須条件

今回の役割が前職より重いか、同程度か

時間・勤務地

働き方が前職とどう違うか

待遇

基本給、賞与、固定残業代、手当の前提

選考情報

面接回数、提出物、入社時期の確認

この比較で決まるのは、「前職給与を基準に応募するか」ではなく、「この求人に応募する理由があるか」です。数字だけでなく、仕事内容と条件をそろえて見ると、応募後の迷いが減りやすくなります。

ここまでの見分け方を、求人一覧に当てはめる段階です。

▶前職給与と求人条件を見比べるなら【求人ちゃんねる】条件に合う求人を探しやすい(条件で絞り込む)

応募前の最終確認

応募前は、気になる点を頭の中で抱えたままにせず、短くメモにしておくと整理しやすくなります。特に見ておきたいのは、「給与の内訳が分かるか」「前職より重視したい条件が満たせそうか」「面接で前職給与を聞かれたときに説明がぶれないか」の3つです。

優先順位をつけるときは、応募先ごとに点数化するより、「気になる点が少ない順」に並べるほうが進めやすいことがあります。前職給与に引っ張られすぎると、仕事内容や働き方の違いを見落としやすいためです。

注意点:税務・労務はどこを一次情報で確認するか

年末調整や源泉徴収票が関わる点は、国税庁の案内を確認すると整理しやすくなります。年の中途で就職した場合、前職分の給与や税額を源泉徴収票で確認して年末調整を行い、確認できないときは確定申告で精算する扱いが示されています。また、給与所得の源泉徴収票は書面交付のほか、一定要件下で電子交付もできると案内されています。

採用選考でどこまで確認されるか、不適切な質問に当たるかといった観点は、厚生労働省の公正な採用選考の案内が確認先になります。応募者としては、前職給与の質問に不安があっても、まずは事実と希望条件を分けて整理し、必要に応じて公的案内を確認する見方が安全です。

条件が増えるほど、先に“見る順番”を揃えると迷いが減ります。

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まとめ

前職の給与が気になるときは、「正直に答えると不利かもしれない」という不安だけで考えないほうが整理しやすくなります。見るポイントは、面接で答える場面なのか、希望年収を伝える場面なのか、入社後に年末調整や源泉徴収票で必要になる場面なのか、まず分けることです。

面接では、前職の給与を事実ベースで整理しつつ、今回の希望条件は別で伝える形がぶれにくくなります。前職給与が低かった場合も、その数字だけで次の条件が決まるとは限らないため、求人票の給与幅、仕事内容、働き方の前提まで見比べることが大切です。

求人を見るときは、前職給与を「答え」ではなく「比較の入口」として使うと、応募判断がしやすくなります。譲れない条件、できれば欲しい条件、今回は捨てる条件に分けてから求人票を見ると、迷いが増えにくくなります。

次の一歩としては、前職の給与を1枚のメモに整理したうえで、求人票の給与欄と仕事内容を見比べてみる進め方が合っています。

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参考出典

国税庁『No.2674 中途就職者の年末調整』
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/gensen/2674.htm

国税庁『給与所得の源泉徴収票等の交付義務』
https://www.nta.go.jp/law/shitsugi/hotei/1/04.htm

厚生労働省『公正な採用選考の基本』
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/newpage_56780.html

厚生労働省『採用選考時に配慮すべき事項』
https://kouseisaiyou.mhlw.go.jp/consider.html