2026/06/12

株式会社カンム

「お金の新しい選択肢をつくる」進化と探索を同時に走らせるカンムの挑戦

「お金の新しい選択肢をつくる」進化と探索を同時に走らせるカンムの挑戦

金融(Finance)と技術(Technology)を掛け合わせ、日常の金融体験をアップデートするFinTech企業、株式会社カンム。BtoCとBtoBの領域で、幅広い金融サービスを展開している。
成長を続ける同社の横井一喜氏に、ミッションの背景や行動指針、これからの挑戦について伺った。

横井一喜さん(執行役員CHRO)
求人広告代理店で外部企業の採用に関する営業職を経て、人事にキャリアチェンジ。複数企業で採用、人材開発、労務、制度設計、組織文化づくりなど幅広い領域を経験する。
2023年3月に株式会社カンムに入社し、現在は執行役員CHROとして、事業成長に向けた組織づくりを牽引している。

生活者の「最初の一歩」を軽くするプロダクトづくり


Fin Tech企業である貴社のミッションをお聞かせください。

当社が掲げるミッションは「お金の新しい選択肢をつくる」ことです。
これは、日本の経済を成長させるためには「お金の流れを速くすること」が不可欠だという考えに基づいています。

生活者がお金を使い、企業がサービスを提供し、その対価として生活者がお金を受け取る。
この循環がスムーズに回れば、企業は新しい投資に踏み出しやすくなりビジネスチャンスが広がります。
そして、そこで働く生活者の給与に還元され、さらに消費が生まれます。
こうしたお金の循環が加速することで、経済全体が活性化していくのです。

私たちは、この流れをよりなめらかにするためにサービスを展開しています。
BtoC領域では、生活者の消費行動をスムーズにするための決済手段として「バンドルカード」を提供。
BtoB領域では「サクッと資金調達」や「サクッと分割」など、企業のキャッシュフローの最適化を支援するサービス を展開しています。いずれも、お金の流れを止めないための「選択肢」を増やすことが根底にあります。

ミッションやサービスを生活に浸透させるために、どのような工夫をされてきたのでしょうか。

浸透という意味では「バンドルカード」が象徴的です。
従来、カードをつくるには申込書の記入や審査など、心理的にも手続き的にもハードルがありました。
駅ビルで「カードをつくりませんか?」と声を掛けられても、時間がなかったり、面倒に感じたりして、断った経験がある方も多いと思います。

そこで当社は、アプリからすぐに発行できるVisaプリペイドカード(バンドルカード)をつくりました。
カード発行の煩わしさを取り除き「まず使ってみよう」と思える体験をつくったことが、生活者への浸透につながっています。

また、金融サービスには「難しそう」という心理的な障壁がつきものです。
そこをデジタルの力でなめらかにし「気づいたら自然に使えている」状態をつくることを大切にしています。

もちろん、当社は便利さだけを追求しているわけではありません。
信頼と安心を前提に、便利さと安全性をどう両立させるかを突き詰めることが、当社のプロダクトづくりの根幹にあります。

バンドルカードはチャージした範囲でしか使えないため、安心して利用できる仕組みになっています。
「つい使いすぎてしまう」という方でも、残高が可視化されていることでセーブが効くという声もいただいています。

行動指針が事業成長を支える構造とは

ユーザー目線を大切にしているのですね

そうですね。
当社が行動指針として掲げる「ユーザーにとっての最上を目指そう」という考え方に直結しています。
お金の「出し手」である生活者と「受け手」である企業の間でお金がきちんと循環していかなければ、金融サービスとして意味がありません。

だからこそ、メインの対象である生活者にとって「よりなめらかで、より体験価値の高いものは何か」を常に問い続けています。

他の行動指針も含め、それらは貴社の成長にどのような影響を与えているのでしょうか。

残りの行動指針は「チームの成果にオーナーシップを持とう」「自ら進化しつづけよう」という2つです。
当社が3つの行動指針を掲げているのは、ビジネスモデルの特性上、誰か一人の成果だけでは価値が生まれないからです。

整理すると「for USER・for TEAM・for SELF」という三層構造になっており、これらがすべてつながることで、ユーザーに届く価値の質と量が向上します。
それがビジネスとしての成長になり、会社の成長につながると考えています。

当社の事業は、社員一人の頑張りがそのまま売上や業績に直結するモデルではありません。
プロダクト開発・デザイン・審査・カスタマーサポートなど、細かく分かれた機能がバトンをつなぎ、最終的にユーザー価値として返ってくる構造です。

だからこそ、まずは自分自身をアップデートし続けること(for SELF)が起点になります。
そのうえで、受け取った仕事で十分なパフォーマンスを発揮できない社員が一人でもいると、ユーザーに届く価値は最大化できません。そのため、自分の役割に閉じず、チーム全体の成果にオーナーシップを持つこと(for TEAM)を明確に掲げています。

行動指針に加えて「楽しくやろう」という言葉も掲げていらっしゃる理由を教えてください。

「楽しくやろう」は、ワイワイしようという表面的な意味ではありません。
この言葉を掲げた背景には「オーナーシップは強制されて持つものではない」という考えがあります。

ユーザーの声を聞き「もっとこうしたら良くなるのでは」と自分なりに試行錯誤し、創意工夫を重ねる。
唯一の正解がない世界だからこそ、自分の内側から湧き上がる「やりたい=want to」という気持ちが重要になります。「やらなくてはならない=have to」のまま仕事をしていると、創意工夫は生まれず、行動指針も形骸化してしまいます。

だからこそ、心の底から楽しめる状態=playfulnessを土台に置いているんです。
playfulnessがあることで、for USER・for TEAM・for SELFの3つがよりパワフルに機能し、事業成長にもつながっていきます。

課題意識から得た知識をチームに還元し、さらなる進化へ

貴社ではどのような方が活躍・成長していますか。

活躍しているメンバーに共通するのは、割り当てられた作業(How)をこなすだけでなく、自ら解くべき本質的な問い(What / Why)を設定しにいける点です。

この「課題設定→提案→根拠の提示」の流れを自分で組み立てられる方は、成果につながりやすいと感じています。

加えて、知的好奇心を持ち続けることが不可欠です。単に新しい知識を入れるだけでなく、自らの手で生成AIや最新ツールを駆使し、業務構造そのものをゼロベースでハックしてみる。そうした過去の成功体験に固執しないラーニングアジリティ(学習機敏性)の高さが求められます。

また、当社はリモート中心の働き方なので、ニュアンスだけでは伝わりづらい場面も多くあります。だからこそ、意図を言語化し、体系的に伝える力が重要です。

月に1度出社日を設けて、出社を働く場所の強制ではなく『関係性のメンテナンスと意思統一への戦略的な投資機会』として再定義しています。

これが当社でいう「相互信頼」であり、相手に正しく届く伝え方をすることが信頼の土台になっています。こうした信頼関係のつくり方ができる方は、パフォーマンスも高いですね。

加えて重要なのは、学んだことをチームに共有することです。
社長も「アウトプットすることがインプットを最大化させる」と常々話しており、社内では勉強会や共有会も頻繁に開催しています。学びを自分だけにとどめず、チームに還元できる方は確実に成長していると感じます。

組織としての今後のチャレンジについて教えてください。

大きなチャレンジは「進化」と「探索」を同時に進める経営です。
BtoC向けのバンドルカードは10周年を迎えましたが、これからは現状からの積み上げ(As-Is)の延長ではなく、『未来の当たり前(To-Be)』から逆算した非連続な飛躍が求められるフェーズです。

一方で、BtoB領域はこれから垂直立ち上げをしていくフェーズ。
成熟した事業と新規事業が同時に走るため、組織としても目的や重みが異なるチームが共存することになります。

例えば、同じ額の売上をつくるにしても、進化と探索ではプロセスも評価軸も異なります。
その違いをどう組織として扱い、どう評価に落とし込むか。
ここはこれからの大きなチャレンジだと考えています。

貴社で働く魅力はどんなところにありますか。

一番の魅力は
自ら論点を設定し実行するための(※)『介在余白』が設計されていることです。「オーナーシップを持て」という精神論ではなく、自ら課題を設定し、意思決定の責任を負うことで『made in 自分』の仕事が生まれる仕組み(構造)があります。

定常業務を行うなかで「もっとこうした方が良い」「将来を考えるとこれも必要だ」と自分で課題を定義し、優先順位をつけて動けるスペースがあります。
役職や社歴に関係なくチャレンジできるのは大きな魅力だと思います。

※介在余白
自律的にチャレンジできる余地が多く、能力発揮のサポートがあるため、介在価値を発揮できる機会に恵まれます。

どのような方にジョインしてほしいと考えていますか。

過去の経験をそのままトレースするのではなく、目の前の事象を組み合わせてパターンを見つけ、課題を定義し、解決策を考えられる方が向いていると思います。
理系かどうかは関係なく、大事なのは帰納的思考。
具体的な事象から共通点や法則を見つけられる力です。

その理由は、今は生成AIが発達し、専門知識を前提にした分析(演繹的思考)はAIの方が得意になりつつあるからです。
だからこそ、人間に求められるのは、リアルタイムの事象からパターンを見つけ、課題を定義し、意思決定をして、トライする力。
当社は以前からその力を重視していましたが、時代の流れとも重なり、より重要性が増していると感じています。

当社は今まさに、さらなる事業拡大を目指すフェーズです。そのなかで圧倒的な余白があり、自分の手で未来をつくっていける環境があります。
余白を楽しみながら、自分の考えや行動で会社の将来の資産を築いてみたいという方はぜひ一度お話しできればと思います。


お客様プロフィール

■企業名
株式会社カンム

■所在地
東京都渋谷区恵比寿1丁目20-18 三富ビル新館 4階

■事業内容
・Visaプリペイドカード「バンドルカード」の開発・運営
・資産形成ができるクレジットカード「pool」の開発・運営
・企業向け将来債権買取サービス「サクっと資金調達」
・企業向け分割払いサービス「サクっと分割」

■公式サイト
https://kanmu.co.jp/