自動車やロボット、半導体製造装置など最先端産業に欠かせない精密金属部品を製造する日本スーパー工業株式会社。ミクロン単位の量産加工技術とHDD部品で培った実績を背景に、国内外の製造業を支えてきた。海外拠点やグループ連携による安定した品質・生産体制のもと、新たな分野への挑戦も続けている。
今回は、そんな同社の事業内容や他社との差別化ポイント、働く人や組織の魅力、そして今後のビジョンなどについて詳しく話を伺った。
広瀬 彰さん(取締役 岡山工場長)
2003年 日本スーパー工業株式会社 入社
2008年 日本スーパープレシジョンフィリピンへ出向
2015年 日本スーパー工業株式会社 岡山工場へ異動
2022年10月 取締役 岡山工場長 就任
2023年3月 グループ会社 株式会社シンセラ 代表取締役 兼任
精密加工×量産力で広がるものづくりの可能性

御社の事業内容を教えてください。
当社は、精密金属部品の加工を主軸に、自動車エンジン部品やエアバッグ部品、産業用ロボット、半導体製造装置、HDD(ハードディスク)モーター部品など、様々な分野のものづくりに携わっています。
特に強みとなるのは、長年培ってきた切削加工とプレス加工の技術力です。HDDやパソコンに搭載される記憶装置の部品製造で会社を拡大させ、実績を積み重ねてきました。部品によって求められる精度はミリ単位からミクロン単位まで様々ですが、当社はその中でもミクロン単位の精密加工部品を得意としています。
また、大量生産体制を自社内で構築できる点も大きな強みです。量産に適した治具や検査設備の設計・製作から生産ラインの立ち上げまでを社内で一貫して行えるため、高品質かつ安定した供給を実現できています。こうした加工技術と生産体制の両立が、当社の大きな特徴ですね。
同業他社と差別化できるポイントを教えてください。
国内外で同じ品質を実現できる体制と、グループ連携による提案力が差別化できる点です。
当社は、タイとフィリピンにも工場があるため、海外に拠点を持つお客様に対しても国内と同じ品質基準で製品を提供できています。
さらに、現在は国内に4社の子会社があり、グループ各社が異なる強みを持っているため、グループ連携による幅広い提案ができる点も差別化できるポイントだと思います。
御社の事業が社会に貢献していると感じるのはどんなところですか?
BtoBの事業として、当社の製品を提供し、お客様がより良い最終製品をつくれるよう支援しています。最終的に世の中に届くのはお客様の製品ですが、その品質や性能を支える重要な部品づくりを担っているという自負がありますね。
これまでHDD関連部品の分野では、数量やコストの面で業界の発展に貢献してきました。また現在も自動車関連や電子機器など、私たちの部品は日常生活の中で広く使われています。
例えば直近の事例ですと、世界的ブランドのノートパソコン向け冷却ファン部品の90%以上を製造しています。 普段は目に触れることのない部品ですが、身近なものに役立っていると実感できることは、社員の誇りややりがいにもつながっていますね。
感動を追求し、拠点を超えてつながる組織へ

大切にしている価値観を教えてください。
「世界感動基準」という言葉を掲げ、毎朝の唱和を通じて全社員に浸透させています。お客様にも自分たちにも感動を与えられる仕事をしようという想いが、日々の行動の軸になっていると思います。
その土台となるのが、当社の理念である4つの価値観です。まず、「機会と成長」という考え方では、自ら機会をつくり出し、学びや取り組みを通じて自己成長する姿勢を大切にしています。次に「信頼と幸せ」については、仲間同士で信頼関係を築きながら、社員とその家族の幸せまで大切にしていきたいという想いが込められています。
また、「原理原則と高い価値」は、仕事は感覚ではなく理屈に基づいて行うべきだという考え方のもと、全ての成果には理由があり、その積み重ねによって時代のニーズを先取りした価値を生み出すこと。そして「誠実さと社会貢献」では、お客様や仲間に対して誠実に向き合い、社会の一員としてより良い未来づくりに貢献していく姿勢を大切にしています。
働く人や組織について教えてください。
受け身ではなく主体性を持ち、何事にも挑戦できる人が活躍していますね。主体的に考え責任を持って行動できる人が、自然と周囲を巻き込み、組織を引っ張ってくれる存在になっています。
また、当社にとって「学び続けること」は欠かせないテーマです。将来の学びやスキルアップに活用してほしいという想いから、手当も用意しています。こうした環境の中で、理論や理屈に基づき考え行動できる人ほど成長スピードが速く、組織の中心として活躍してくれると考えています。
社内の雰囲気はどうですか?
年齢に関係なく話しやすい雰囲気があると思います。工場では生産中に雑談する時間は多くありませんが、10時や15時の休憩時間、昼休みなどでオンとオフを切り替えてコミュニケーションを取っていますね。
全体として風通しは良く、上司も肩書きにとらわれずフラットに話せる関係性なので、人間関係がぎくしゃくすることは少ないと思います。また、中途入社や新入社員が安心して働けるよう、入社後約3カ月間は上司が毎日5〜10分ほどの面談を行い、不安や課題を早期に解消できる体制を整えているので、安心して働けると思いますね。
働き方の特徴について教えてください。
働き方の大きな特徴は、24時間2交代制の生産体制と、案件ごとにプロジェクト化して試作から量産立ち上げまで一貫して進めていく点です。立ち上げ業務は1カ所だけで完結するのではなく、国内外の工場が連携しながら進めるケースも多くあります。
現在進行中の大きな案件では、営業と技術を担うチームが受注した案件をもとに岡山工場を中心として生産体制の構築を進めています。本社工場や久保村製作所などが協力し、定期的な打ち合わせを重ねながらプロジェクトを推進しています。設計を主導する技術者と、生産準備を担う現場担当者が密に連携し、一体となって取り組んでいますね。
実際の生産に向けては、加工設備の準備や試作品の製作、外部への発注なども含め、それぞれの工場が得意分野を担当しながら進行します。距離が離れていても、オンラインツールを活用して常に情報共有を行い、課題の早期解決やスケジュール管理を徹底しています。このように、各拠点の強みを掛け合わせながら一つの製品を完成させていくのが、特徴的な働き方ですね。
柔軟な対応力を強みに成長分野へ挑み続ける

今後のビジョンについて教えてください。
会社としての知名度向上を図りながら、これから成長する産業に寄り添い事業展開を進めていきたいと考えています。売上の拡大と利益確保を進め、従業員の待遇や福利厚生をさらに充実させ、社員が安心して長く働ける環境を整えていくことも重要な目標です。
その実現に向けて、既存顧客との関係を大切にしながら、新たな柱となる大手企業との取引拡大や新規市場の開拓に取り組んでいきます。当社のものづくりは単品製作ではなく、一定の数量を前提とした量産を得意としているため、自動車業界のように安定した需要が見込まれる分野との関係をさらに深めていきたいですね。将来的にEV化が進む流れはありますが、既存顧客との関係を大切に、当社の強みである量産技術によってお客様の利益にも貢献できる形で仕事に取り組んでいきます。
また、今後の成長分野として注目しているのが半導体やAI関連の領域です。データセンターの増加に伴う記憶装置関連の需要は引き続き安定が見込まれますし、冷却装置や半導体製造装置、関連ロボットなど、周辺分野にも可能性が広がっています。さらに、航空宇宙や防衛といった分野も数量面では主力になりにくいものの、技術力を示すうえで重要な領域として、タイミングを見ながら挑んでいきたいですね。
具体的にどんな人に入社していただきたいですか?
機械に向き合う仕事ですが、大切なのはコミュニケーションです。自分の考えや気づきをしっかり言葉にして伝えられる方に来ていただきたいですね。
製造現場は、実際に手を動かす現場の人が一番よく状況を理解しています。外からは気づきにくい小さな異常や変化、トラブルにつながる予兆なども、現場にいるからこそ見えるものがあります。
そうした情報をしっかり共有することで、不良率の低減や品質の安定、機械の予防保全になり、結果として全体の生産性向上にも結びついていくんです。だからこそ、気づいたことを遠慮せず発信できる方、より良いものづくりのために主体的に関われる方と一緒に働きたいです。
最後に求職者の方に向けてメッセージをお願いします。
変化に強く、長く必要とされるものづくりができる会社でありたいと考えています。特定の業界に依存するのではなく、技術力を軸に伸びていく分野へ柔軟に対応しながら、製造する製品も変えていける、いわば「カメレオンのように変化できる会社」です。
グループ全体で事業領域や顧客の幅も広がっており、環境の変化に左右されにくい基盤が整っていると思います。
働く環境としては、縦割りの関係性が強い組織ではないので、意欲があれば製造・技術・品質管理など様々な領域に携われるチャンスもあります。年齢や経験にとらわれず、「やってみたい」という社員の気持ちを大切にしながらキャリアを広げていけると思います。
また、基本的に転勤はありませんが、希望があれば海外拠点への配属も可能です。現在はタイ拠点に日本人社員が在籍しており、将来的に海外で働くという選択肢も現実的に描けます。変化を前向きに楽しみながら、幅広い可能性に挑戦したい方とお会いできることを楽しみにしています!
お客様プロフィール
■企業名
日本スーパー工業株式会社
■本社所在地
大阪府和泉市あゆみ野2丁目3-1
■事業内容
・自動車エンジン部品
・エアバックシステム部品
・産業用ロボット部品
・半導体製造装置部品
・HDDモーター部品
