独自のシステムやネットワークを活かし、首都圏の物流をリードする株式会社NTSロジ。
物流なくしては、私たちの生活は成り立たないと言っても過言ではない。
お客様に安心・満足していただけるサービスを提供しながら、成長を続けている。
今回インタビューしたのは、代表取締役の笠原 史久氏。
これまでの経験を踏まえ、社内文化の形成や人材育成に注力する理由、
そしてその先に描く企業の未来像についてお話を伺いました。
笠原 史久さん(代表取締役)
入社25年目
現場での業務に携わったのち、業務推進室に所属
前職のヤマト運輸株式会社にて培ったノウハウ、スキルを活かし、営業や業務に従事
その後、取締役専務を経て、平成26年より代表取締役に就任
食品輸送への業務転換を経て成長期を迎える

現在の事業展開を教えていただけますか?
現在は食品関係の輸送を中心に事業を展開しています。
内容としては、東京、埼玉、千葉、神奈川にある店舗への食品の配送です。
当社は昭和46年に創業し、しばらくの間、出版物の仕分け作業と東京・大阪間の幹線輸送に携わっていました。
当時の課題は「売上とトラック稼働率を上げること」でした。
出版物は土日・祝日が休業のため、どうしても稼働率に限界があるんです。
課題の解決策を考えている間に、出版物の市場が徐々に縮小していきました。
「このままではいけない、安定的かつ365日稼働できる業務は何か?」と考えた時、食品輸送の分野にたどり着き、
現在に至ります。
そのような経緯があったのですね。現在、主にどのような企業とお取引されていますか?
現在は、スーパーやドラッグストア、百貨店がメインの取引先です。
温度管理を必要とする、惣菜関係、デザート、飲料などを扱っています。
以前は、コンビニエンスストアの配送をメインにしていた時期もありました。
具体的には、ファミリーマートの配送に携わっており、業務を請け負う中でクライアントから学ばせてもらったものは
物流センターの管理と店舗配送のノウハウです。
この時期から物流の売上が伸び始め、成長の転機となったと実感しています。
さらに、蓄積したノウハウを活かし、物流センターから店舗への配送という現在の業務形態を確立する第一歩を
踏み出したタイミングでもありました。
それが現在の業務の主軸ですね。貴社の長い歴史の中で、輸送業界を取り巻く環境にも変化があったかと思います。近年で言うと、コロナ禍は飲食業界に大きな打撃を与えました。
食品を取り扱う貴社にとっても影響はあったのでしょうか?
コロナ禍は外食産業にとっては大きな打撃だったと思います。
しかし、当社は外食産業には携わっておらず、スーパーなどを取引先としていたため、打撃を受けるどころか忙しくなりました。
外食が制限され、必然的に“内食”の需要が高まったんです。
当社が外食産業に特化していなかったことは、大きな強みとなりました。
食品のチルド輸送となると、通常は外食産業に関わる業者が多いですが、当社は店舗配送のみ。
結果的に、特化しなかったことがリスク分散につながったと言えます。
コロナ禍以前も、苦しい局面や逆境はありましたが、その都度乗り越えてきました。
社会的な問題が浮かび上がっても、克服できると思えるんですよね。
社員の成長がお客様満足につながることを実感

経験があるからこその自信と言えますね。それでは、貴社で働くことでのやりがいは何でしょうか?
社員が成長していく事と、その姿を見られることです。
最近、お客様から社員に対して「丁寧かつ使命感を持って業務に取り組んでくださる」というお褒めの言葉をいただく機会が増えています。
これは、社員一人ひとりが成長し、日々お客様に貢献しているからこそ実現できていることだと思います。
社員の成長につながる、社内の仕組みが構築されてきたと感じる出来事です。
社内で普段通りの活動を行っていけば、社員が自然と成長していけるような仕組みづくりに力を入れてきました。
その中で、社会的な問題として、人手不足、ドライバー不足が挙げられます。
こういった背景から、お客様としても「きちんと配送してくれるのか」という不安要素があるんでしょうね。
しかし、当社では教育されたドライバーたちが意識を持って業務を遂行してくれているため、お客様から評価されているのだと思います。
成長を促す仕組みづくりのお話がでましたが、社員教育のシステムについて詳しくお聞かせいただけますか?
社内では「改善活動」を行っています。
常に改善する意識を持って仕事をすることで、仕事力、現場力が上がると考えています。
一人でやるというより全員、チームで仕事をやり遂げるという気持ちが大切です。
当社は1日に600〜700店舗に配送を行っていますが、1件でもミスがあってはいけません。
そのためにチームでしっかりとサポートし合いながら業務を進めていくという意識づけに重点を置いています。
チーム力をアップさせるために重視しているのは、人間関係です。
良好な人間関係を築くために「ありがとう運動」というものを行っています。
感謝の気持ちをカードに記入し、掲示するというものです。
そうすると、関係した社員間はもちろん、この気持ちを職場に共有することで雰囲気づくりにもつながっています。
また「徳目朝礼」により社員の人間性が高まり、良好な人間関係を築けているとも思います。
これは定められている13の徳目に沿って、気づいたこと、注意点、テーマに対する考えを記入し朝礼に臨むという施策です。
自身の考えを発表することで、意識づけができますし、他の社員の考えからさまざまな着眼点が生まれます。
「ありがとう運動」と「徳目朝礼」に共通するのは、記入したり、振り返ったりしないと当たり前に流してしまいがちなことに着目している点です。
職場環境の話につながりますが、貴社は令和3年に国土交通省から「働きやすい職場」として配送4事業所が認証されたと伺っています。
これに関しては、認証を取得することが目的で動いたわけではないんです。
国や業界から推奨されていることが社内で自然とできているというところが当社の強みであると思います。
さまざまな認証制度がありますが、認証のために新たに取り組む必要のない社内風土が根づいているとも言えます。
当社の制度、管理が基準内でしっかりとできている証拠です。
そこに関わるところで言えば、無事故表彰や安全運行指導に力を入れているところもポイントです。
安心・安全あってこそ成り立つ業務ですからね。
また、当社は社内風土をしっかりと築いた上に人事システムや評価制度が上乗せされているため、ベースがしっかりとしています。
評価すべき社員はしっかりと評価し、その成果を次の成長に繋げていく仕組みが整っています。
現在、社員一人ひとりの成長が会社全体の成長に直結しており、まさに理想的な状態です。
人材育成における課題はありますか?
少子化や人口減少が進む中で、現在の事業を維持・発展させるためには、外国人就労者の力を活用することが不可欠だと考えています。
当社では、2年前から外国人実習生の採用を開始し、多様な人材の力を取り入れています。
まずは、倉庫作業やドライバーとしての業務に従事していただく予定です。
現在、当社ではベトナム人の実習生が活躍しています。
特定技能としてドライバーも採用できるようになったため、多くの方の入社を期待しています。
「考働力」を持つ社員と足並みを揃え、さらなる成長へ

外国人が初めて日本で働くには、言語や文化においてハードルが高いと感じる方もいるかと思います。そういった方でも、仕事がしやすくなるような工夫はされていますか?
外国人就労者に対して、毎週2時間、日本語のオンラインレッスンを提供しています。
また、就業中には日本語学習の時間も確保しており、業務と学習を両立できる環境を整えています。
彼らには、日本語や日本の文化に積極的に触れてもらいたいんです。
日本語をマスターしていなくとも、作業には支障は出ていないのですが、学習することで業務の幅も広がると思います。
せっかく来日してくれたので、力をつけてもらいたいですね。
それでは、貴社の3年後、5年後の中長期的な展望をお聞かせください。
5年後に年商50億円という目標を掲げており、
安定した教育、サポートの仕組みを整えながら、業務の規模を広げていきたいと思っています。
現在の年商は34億ほどです。
約10年前は年商35億ほどまで伸びましたが、規模と社員のスキルがマッチしていないという問題点を抱えていました。
社員教育が追いついていないことが原因でした。
当社はこれを課題と捉え、一度立ち止まる選択をしました。
取引先を選定し、売上を抑えつつ、成長と規模を整えたという経緯があります。
その時期から順調に売上が伸びていることを考えると、現在は無理することなく、実力がついてきたのだと感じます。
同じことを繰り返さないためにも、安定的な社内のシステムや仕組みを構築した上で、売上を伸ばしていきたいです。
今後の成長に向けて、どういった人材を期待しますか?
会社を永続していくためには、常に新しい人が入ってきて「時代に合った会社経営」をしていくことが必要と考えています。
「今の時代を理解し仕事ができる人」と一緒に仕事をしていきたいですね。
私は「考働力(こうどうりょく)」という言葉をよく使いますが、仕事においてさまざまな考え方ができ、挑戦意欲がある人に期待します。
そういった社員とともに、当社はさまざまなことに挑戦していきたいと思っています。
お客様プロフィール
▪️企業名
株式会社NTSロジ
▪️本社所在地
〒203-0044 東京都東久留米市柳窪1-10-37
▪️事業内容
・幹線輸送
・地場配送(四温度帯対応)
・物流センター運営
・仕分・保管業務
・流通加工業務
▪️公式サイト
